「佐藤義則」コーチ 当ブログ検索キーワード急上昇、マー君効果?

今日はヤクルトスワローズから離れた記事です。
当ブログへご訪問いただく検索キーワードに、ちょっとした異変がありました。

当ブログは、私を神宮で殴ってやると脅迫しているブログ「梅造イズム」からは「カスブログ」と侮辱されているくらいで
パッとしないブログだというのは自認していますが、少ないながらも多少のアクセスはあります。
コメント欄を閉じているので、常連さんはあまりいなさそうですが、ブログ村から来て下さる方がいたり、
また、キーワード検索でやってくる一見さんの割合は結構多いかもしれません。
ありがたいことだと感謝しています。

Yahoo!やGoogleのキーワード検索で当ブログご訪問いただいている中で、
最近、楽天ゴールデンイーグルスの「佐藤義則」投手コーチの検索ヒット数が急激に多くなっていることがわかり、
びっくりしています。
おそらく、21連勝のプロ野球新記録を樹立したマー君効果なのかな?と思っています。

「田中将大」や「マー君」のキーワード検索ではなく、「佐藤義則」というのが、何とも不思議だったんですが、
佐藤ヨシコーチ関連のブログを書いている方が少ないので、当ブログがヒットするんじゃないかと思われます。

佐藤義則コーチに関する記事を私が書いたのは、過去1度だけ。
こちら→ 沢村賞 マー君・ダルビッシュ・井川投手を育てた佐藤義則コーチ

この記事は、田中将大投手が2011年度の沢村賞を受賞した直後に書いたものです。
今から2年も前のことになります。それが、今になって検索ヒットが多くなったというのは、
やっぱり田中将大投手の活躍があるからなんでしょう。
検索ワードでは、佐藤義則コーチとセットでマー君、ダルビッシュ投手もセットになっているのも多いです。

ブログの右欄の下の方に、当ブログのここ1週間の「記事アクセスランキングトップ10」が掲載されていますが、
2年前のその記事がランクインするようになりました。


上の記事を書いた時には、それまで現地で実際見て感じたことを、自分の感覚的なもので書いていて、
適当と言っては語弊がありますが、そう確たる裏付けがあって書いたものではありませんでした。

その記事を見て下さる方が増えたこともあって、私はまだ読んでなかった佐藤ヨシコーチに関して書かれた
ダルビッシュ有 田中将大との1600日「佐藤義則 一流の育て方」という本を、今回初めて拝読しました。
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この本は2010年秋の発刊で、マー君が沢村賞を受賞する前年までの著書です。

私が感じていたことは、おおよそは間違っていなかったようで、少しだけホッとしました。
事実に反するとんでもない事を書いていたら、責任ありますからね・・
本の存在は知っていましたが、著者が永谷脩氏だったので、ちょっと・・・という感じで実はスルーしていました。
しかし、読み終えて、ヨシコーチファンの私としては、もっと早く読んでおくべきだったと反省しています。


私がヨシコーチのファンになったのは、阪神タイガースの投手コーチをしていた頃です。
タイガースファンというわけでは勿論なくて(新庄選手やノムさんが監督在籍時には応援していましたが)、
井川投手にほんの一時期、関心が向いたことががあって、阪神の試合を見ることが多くなっていた頃でした。

当時のヨシコーチ 神宮のブルペン 佐藤義則コーチ 2004年8月21日 (コンデジ400万画素撮影)
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下柳投手のピッチング練習を見ています。
下柳投手には、ほとんど何も口出しせず、穏やかに見守っていました。
著書の中にもありますが、
「下柳にはいくら打たれても一度も怒ったことがない。あれだけ練習するヤツは今まで見たことがない」と語っています。
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私も下さんの練習を見たことがありますが、とにかくよく走って、四股をふんで足腰鍛えているのもしばしば見ました。
ピッチングに関しても、一度ブルペンに入って投球練習をして、それから自主的にバッティングピッチャーを務めて、
またブルペンで投げたりすることもあって、本当に練習のムシでした。


こちらは日本ハムファイターズ時代のヨシコーチ 2006年2月1日名護キャンプより(コンデジ800万画素)
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サインをしていただきました。
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2006年2月2日名護キャンプ 現役当時の佐々木貴賀投手を指導しているヨシコーチ
速球に魅力ある左腕ピッチャーでしたが、コントロールが悪く、サイドスローに前年からフォーム改造していました。
フォーム変更は、どの投手コーチの指導かは私はわかりませんが、結果が出ず伸びませんでしたね・・・。
この年のオフに戦力外となりました。現在、どうしているんでしょう?? 
保存してあるハードディスクから写真を探したんですが、投手を指導している写真はこれしか見つかりませんでした。
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ブルペンからメイン球場へ向かうヨシコーチ
当時の私は、新庄剛志選手をメインに見ていたので、名護キャンプのブルペンはほとんど見ていません。
今思うと、勿体ないことをしたなあと思います。
新庄選手は、あちこち突然移動するので、ミーハー追っかけとしては大変で(笑)、
ファンや取材陣が集団移動するのを目印に、必死について走り回っていました。
なもので、ブルペンをゆっくり見学する暇はありませんでした。


ここからは楽天に移ってからの佐藤義則コーチ 2012年6月28日東京ドーム 日本ハム対楽天戦
この試合は、ヨシコーチの愛弟子・ダルビッシュ投手と田中将大投手の投げ合いという豪華な試合でした。
レポは こちら 結果は、ダルビッシュ投手がマー君に投げ勝ちました。
リンク貼り間違え訂正
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2013年3月21日 東京ドームオープン戦
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本を読んでみての一番の感想は、私はこの本をヤクルトスワローズのピッチングコーチ並びに首脳陣に
読んでほしいなあと思ったことです。もちろん、中には読んだ方もいらっしゃるでしょうけど。

プロフェッショナルの投手コーチとしての在り方が、まるで今のヤクルトベンチやブルペンの投手コーチとは異次元で
指導の仕方、考え方はいろいろあって当然ですが、ヨシコーチの姿勢は見習うべきことが多いと思います。

いちいち引用して書くと長くなるのと、著作権のこともあるので、あとがきで著者の永谷氏が書いた言葉を引用しておきます。
「佐藤義則という男は、どこまでもプロフェッショナルだ。個々の選手の分析、いい時と悪い時の洞察と記憶、
調子落ちの選手の修正点の指導はもちろん、その情報収集能力も侮れない」

この一文に集約されていると思います。

タラレバの話をしても虚しいですが、もし佐藤ヨシコーチがヤクルトの投手コーチだったらと、
夢みたいな事を妄想してしまいます。

同性同名の佐藤由規投手は、おそらく肩を壊すことなく順調に育っていたのではないかとか、
村中恭兵投手は、制球が良くなり、今頃は左のエースに成長していたのではないかと、つい思ったりしました。
2投手とも素材はピカいちですから。
反面、ヨシコーチの厳しい練習について行けなかった可能性も半分くらいありますけどね?

ヨシコーチの持論は、ウェートトレーニングが主流になってきた今では、一見時代遅れのようですが、
「走り込みで土台を作る」 「投げる筋肉は、投げ込みで鍛えるしかない」
私は、やっぱり投手はこれが基本だと思います。特に若手のピッチャーは!

メジャーに行く前後から、ダルビッシュ有投手は、ウェートトレーニングの重要さを力説していますが、
基礎が出来たのは、やはり佐藤ヨシコーチに言われて実践した走り込みと、投げ込みがあったからだと私は思います。

投げ込みをするといっても、間違ったフォームでやたら投げても意味がありません。
ヨシコーチ曰く、間違ったフォームで投げるから肩を壊すのであって、
その投手に合った正しいフォームで投げれば、故障はしないと言うことだそうです。
それをチェックするのがコーチでもあります。

ヨシコーチは、フォームに関しては型にはめるのではなく、その投手が最もいい球を投げていた時のフォームで投げられるよう、
助言・指導するのが基本のようです。
投げている本人にはわからないことでも、ちょっとした狂いがあると崩れてくる。
それを日頃から注意深く観察して、修正点をアドバイスする。
当たり前のことのようですが、実際にどこのコーチもそれが出来ているのかどうでしょう?

マー君などは、困ったときはマウンドからアイコンタクトでベンチのヨシコーチの指示を仰ぐことがあるそうで、
それに対し、ヨシコーチは問題なければOK、修正点があればゼスチャーで伝えると。
信頼関係があればこそできることでしょう。


佐藤義則コーチは、現役4年目に成績が落ち、チームも低迷。
そのオフ、梶間コーチによるマンツーマンの指導でフォームを作り直すことになります。
連日ハードな投げ込みをして、自然体に近いフォームを固めをしました。
しかし、無理がたたってへルニアになり、次のシーズンを棒に振りましたが、
それでも悔いはないどころか、あの経験があったからこそ、1年ブランクがあっても体がフォームを覚えていて、
結局、それ以降44歳まで現役で投げられたと語っています。

これをどう捉えるかは人それぞれですが、長く投げ続けられたたヨシコーチの実体験なので説得力はありますね。


ヨシコーチが指導する上で、最も重視しているのがストレート。
ダルくんは、今では変化球オタクと言われてもおかしくないくらい、あらゆる変化球を持ち球にしていますが、
プロ入り当初も、自分は「変化球投手」と自負していたそうです。
それに対し、ヨシコーチは2年目の1軍キャンプで、ストレートを磨くことに取り組み、
その後の方向性を決めることになりました。

著書の中にもありましたが、2006年9月27日、優勝争いをしているソフトバンクとの最終戦。
2-1で1点リードの6回、ダルくんを初のリリーフ登板させ6回1死から連続三振、
7回も三者凡退に抑える素晴らしい投球でした。
このシーンは、札幌遠征で生で観ましたが、今でもはっきり覚えています。

当時、私が書いていたブログから
「さらにドームが大きく沸いたのは、6回ダルビッシュ投手がマウンドに上がったとき。物凄い歓声でした。
150キロのストレート主体で、今季一番とも思えるほど気合が入ったピッチングで6、7回を0点に抑えます。
エースの風格さえ感じさせるダル君でした」

今はそれ以上の球速のストレートを投げるダルくんですが、私はこの時に見たストレートが、
私の中では最高だったと今でも思っているくらいです。

この最終戦に勝って、日本ハムファイターズはリーグ優勝、CS1位通過を決め、そして日本一の頂点に立ちました。
ダルビッシュ投手が若干20歳の時でした。

田中マー君に対しても、そうです。
プロ入り当初から「「僕はいつでもスライダーでストライクがとれる」と自信を持っていましたが、
ヨシコーチは、「まっすぐがよくないとダメ。まっすぐがよくなれば全部がよくなる。
基本はストレートという原点に返ってくれたことが、田中がよくなった要因だった」と話しています。

マー君が沢村賞をとる前年までの著書なので、まだマー君のフォーム改造をやり直しする前で終わっていますが、
ダルくんとマー君の決定的な違いは球持ちの長さだそうで、完成度はダルくんの方がずっと上としています。

ただ、ハングリー精神が強く、伸びしろが大きいマー君に対し、ヨシコーチは
「理想的な投げ方になれば、松坂以上の結果を出す」と語り、宿題を残したフォーム改造を
また秋季練習(2010年の)からやり直すと締めくくっています。

その成果が、今シーズンここまで21連勝という快挙につながっているんでしょうね。
「マー君、神の子、不思議な子」から、今や「神様、仏様、稲尾様」を超える連勝記録ですからね。
「神様、仏様、田中様」ですね。恐れ入りました。


最後に、佐藤義則コーチが指導して沢村投手を受賞した3人の投手について、ひとことずつヨシコーチの評を。

井川慶投手は、
「投げる能力は高かった。だけどあいつほど不器用なヤツはいない」

ダルビッシュ有投手
「10年にひとりの器用さ。自分が出会った最高の投手」

田中将大投手
「田中は伸びしろが大きいし、覚えなくてはいけないこともまだまだ多い。
だからこそ、これからどんなピッチャーになるのか、コーチとしても楽しみな存在だ」

2010年時点でのヨシコーチの思いです。

マー君が今年、これだけの結果を出し、ふたりで取り組んだフォーム改良が成功して、
ヨシコーチも一安心しているところでしょうね。
これに満足することなく、さらに進化したマー君のピッチングを魅せてほしいですね。
メジャー挑戦との話も出ていますが、海を渡っても必ず成功すると思います。

どんな名伯楽のコーチでも、一流の投手を育てるには、本人の素材が素晴らしいことは言うまでもありません。
ダルビッシュ投手や、田中将大投手は、佐藤ヨシコーチと出会ったタイミングが、これ以上ないくらい良かったんでしょうね。
運命的なものを感じます。

ダルくんがマー君に送ったメール
「佐藤さんが今度、楽天のコーチになるらしい。厳しいけど、あの人についていけば間違いない

佐藤義則投手コーチとしては、これ以上投手コーチ冥利に尽きる言葉はないでしょうね。

どれだけ強い信頼関係で結ばれていたかがわかります。

これからも、ダルくん、マー君に続く超一流のピッチャーの出現を楽しみに待っています。
ヨシコーチ、いつまでもお元気でご活躍ください。
by misty2011 | 2013-08-22 11:30 | パ・リーグ

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by misty2011
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